朴槿恵（パク・クンヘ）大統領は13日の大統領府主席秘書官会議で「8・15特別赦免」に向けて準備を行うよう指示した。会議で朴大統領は「今年は光復（日本による植民地支配からの解放）から70年となる意義深い年だ」とした上で「今なお国民生活にはさまざまな困難が数多く横たわっているが、光復70周年が持つ深い意味合いを考えると、国家の発展と国民大統合を実現するためには赦免を実施する必要がある」との考えを示した。朴大統領はさらに「今年を、大韓民国の誇りを一層高め、多くの困難に直面した大韓民国が再跳躍する元年としなければならない」とも述べ、関係する主席秘書官らに対し、赦免に向けて必要な範囲や対象者を検討するよう指示した。

　朴大統領は就任からこれまで1回だけ赦免を行ったことがある。昨年1月の旧正月連休を前に、生活苦により犯罪に走った5900人以上の庶民に対して赦免を断行した。ただし大統領選挙の際、不正行為に手を染めた企業関係者に対する赦免は厳しく制限するとの公約を掲げたことから、財閥グループのトップなどは対象から除外されていた。今回もこの原則は基本的に踏襲される見通しだ。大統領府のある幹部は「今回の8・15赦免においても、例えば道路交通法違反など庶民による生活苦に起因する犯罪が主な対象になるだろう」「全体の人数は100万人以上になるのではないか」とコメントした。

　ただ大統領府の周辺では「実際は今回も企業経営者や政治家も含まれるのでは」といった見方も語られている。上記の大統領府関係者は「その点については実際に準備作業を行う中で検討される予定だが、もし企業経営者や政治家が対象となる場合、事前に定められた基準が厳しく適用されるだろう」と話した。
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